卒業の季節

実は…2月のブログ担当者の私。
この記事を書いているのが2月28日なので、ギリギリセーフそれともアウト

明日から3月です。3月といえば卒業の季節ですね。
ゆうでも、利用者さんやご家族様の卒業に加え、今までゆうで従事してきたスタッフ3名が退職の時期を迎えます。

皆様のますますのご活躍をお祈り申し上げます

さて、話は少し変わりますが、私はこの季節を迎えると昔教育実習で扱った短歌を思い出します。

桜の花ちりぢりにしも
わかれ行く 遠きひとり
と 君もなりなむ

この短歌は、釈迢空(折口信夫さん)という国分学者が詠んだ歌です。大学で教鞭をとっていた彼は、「卒業する人々へ」の題でこの歌を詠みました。

意訳:桜の花が散り散りに分かれていく様に
遠く離れていくひとりと
あなたもなっていくのでしょう

卒業といえば、教え子が学校を巣立ち遠くへ行く様を思い浮かべる人も多いでしょう。釈迢空が大学で教鞭をとっていた当時は、大学を卒業する人はほんの一握りであり、卒業後は官僚などエリートコースであったとされています。
先程意訳を載せましたが、釈迢空が大学で教鞭をとっていた当時の時代背景を考えると、教え子であっても、卒業後は手の届かない存在となってしまうことから

桜の花が散り散りに分かれていく様に、大学を卒業して遠い存在の人とあなたもなっていくのでしょう

と別れの切なさや、教え子を誇らしく思う気持ちを込めて詠ったのだろう、と思います。

ゆうを卒業していく利用者さんやご家族様を送り出す立場のスタッフたちは、先程の釈迢空の様に、別れの切なさや、日々何かを学び成長していく姿を思い浮かべ、喜びを感じでいることと思います。

また最後に、ゆうを退職し新しい人生を歩まれる皆様、大変お世話になりました。
そして、お疲れ様でした。